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暫くは やすらぎの郷ウォッチングでしょうね [映画 ]


『逃げ恥』『カルテット』と半年間 TBSのテレビドラマが映画に越境する
その有り様を 堪能させて頂いて それぞれのロスに見舞われるかと
思っていたら 予想外のところから 奇妙な 古い 懐かしい
日向臭い 『やすらぎの郷』という 飽く迄テレビドラマの枠に
しがみ付く世界に 不意打ちを喰らうのであります。
もう この世界には 戻れない。 だが 懐かしいことは
味わいが 在る。 だけど このドラマが映画へと越境する事は無く
古い映画の名残だけが 残滓として目撃されるだけだ。
ボギーことハンフリー・ボガードの愛したカクテルを
カサブランカという名の ちと気恥ずかしい名前のバーで飲むとか
化け猫女優は 入江たか子さんのことだろうけれど
彼女は晩年に化け猫を演じたのでなく 
嘗て華族出身の御姫様だった人が 追い詰められて
仕方なく 化け猫映画で 商売に徹しただけのことは事実。
しかも 名匠溝口健二監督と 傑作『滝の白糸』以来の
仕事で ついつい東京下町育ちの監督らしく
怒りにまかせて発した「なんですか その芝居は 化け猫じゃないか」
というキツイ罵声が 飛び 入江さんがショックで降りる降りないの
事態になって 大騒ぎなんてことを このドラマを観て
思い出すアタクシみたいなのは この世にもうそうはいない。
但し 入江たか子さんが 黒澤明監督の『椿三十郎』で
とても優雅な そして機知に富み、且つ艶やかなお姿で
某藩の家老の奥方を演じているのも アタクシは思い起こすのである。

まぁ それはそれとして。

しかし 浅丘ルリ子さんが 石坂浩二さんの首っ玉に飛びつく姿を
ドラマの枠組みを飛び越して妙に グッと来た方々は多いだろう。
『二丁目三番地』という倉本作品でこの二人は本当に結婚しちゃったもんね。
♪過ぎた日の微笑をみんな君にあげる なんてドラマのテーマソングの
歌詞まで 石坂さんは書いてました。
アタクシタたちガキどもは ♪杉田玄白ごめんね 君に全部翻訳させといて
本を貸しただけの前野良沢 つう 歴史的にも不実な替え歌を
拵えていたものだった。
そして その横で 元恋人の加賀まり子さんが 複雑な笑顔を浮かべている・・・
反則技ですな。 スゲー反則技。いきなりドキュメンタリーだもんな。

 原節子さんを模したと思われる役柄で 八千草薫さんが美しく在られる。
ハッキリ言って 八千草さんがご出演してりゃあ アタクシなんざ
観るの。『小さなおかしの家』というTBSのドラマだって そうだった。
八千草さんがお目当てだった。そのドラマは意外な拾いモノでしたけどね。

この八千草薫さんのお若い時のスチールが映し出されると
この方は 未来からタイムスリップしてしまったのかしら? という
奇妙な感覚に 我々をそわそわさせられる。
時代を超越した美貌の持ち主であり続けている。
それでもって 声が 独特で 可愛い。いわゆる
そこいらにどこにでもある かわいい ではなく
可愛いのである。何処を捜しても早々見つからない可愛さである。

 遠藤周作さんが有牛麦子嬢なる女優に招かれ
「遠藤先生 アタクシ セックスピアーの何を演じたらよろいかしら?」
と訊ねられて 鼻の下を長くしている様子を
安岡章太郎さんと吉行淳之介さんが 其々面白おかしく書いてらした。
その有牛麦子嬢とは 有馬稲子さんですけどね
小津安二郎監督の『東京暮色』と『彼岸花』にご出演でしたが
とても セックスピアーなんぞと仰りそうな感じじゃあ無い。
だけど おそらく この二本の映画にご出演の頃に
遠藤周作さんや大江健三郎さんを 招いて ご相談されてたようですな。
その有馬さんも このドラマで相当何やら仕出かす気配でございます。

しかし倉本聡さんは 映画のシナリオ書くと駄目だったなぁ
どうしてもっとマキノ雅弘監督に食らいついて教えて貰わなかったなぁ
マキノ雅弘監督は 構成も台詞も シナリオライターと助監督を
宿屋に呼びつけ 三日三晩語りっぱなして 書き上げさせる
台詞の細かいとこは あんじょうよろしゆうたのんまっせ
とか何とか言って いざ 撮影現場になると
俳優女優とリハーサルしているうちにドンドン台詞を変える 
助監督は ハラハラする。監督にそれとなく
「つながりますか」と声をかける 「つながるようにしまっさぁ」
と言い放ち 本当にちゃんとつながって しかも
シナリオよりよくなって完成するのが 
マキノ雅弘式映画術。 ま こんな天才は 彼しかいませんが。
でも このマキノ雅弘式映画術の遺伝子は 今
もしかすると 土井・金子・坪井のTBSディレクターズトリオに受け継がれている
可能性があると 私は 睨んでいるのである。
そうだそうだ
「やすらぎの郷」の藤田明二監督も 勿論 ベテラン。
手堅いカット割り。観賞しやすい丁寧なトラベリングやティルトを
お遣いくださりお見事。素晴らしいッ!

 立木義浩センセーの加賀まり子さんの写真集ってのが 
撮る方も撮る方だし撮られる方も撮られる方ですよっ!というほど
素敵なのでありますが もう 国宝になってしまっているらしく
なかなかお目にかかれないのが 残念でございます。

※ なにやら ぐちゃぐちゃな文章を長々しく書いてしまいました
   すいません♪ 春だから 桜咲いているし 御赦しを。
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